“見ることを学び直す”―ウェバーさんの目のレッスン
全米ベストセラー『脳はいかに治癒をもたらすか ― 神経可塑性研究の最前線』で詳しく紹介されたデイヴィッド・ウェバーさんは、43歳で失明、盲目に。
絶望の淵にあったとき、フェルデンクライス・メソッドに出会い、やがて視覚を取り戻して、のちにフェルデンクライス教師となりました。
そしてフェルデンクライス・メソッドで脳を活性化し再教育して視覚を改善する「目のレッスン」を作り、世界各国でワークショップを行ないました。
今回は、そのウェバーさんが世界的に行なった3日間のワークショップ (全7レッスン)と、フェルデンクライス博士のオリジナルのレッスンをご紹介します。(毎回2レッスンずつ)
しかも、最終日の後半(8レッスン目)には、その元になったフェルデンクライス博士のオリジナルの、目のレッスンを行ないます!
まだ盲目状態であったウェバーさんは、この博士による「目のレッスン」 を受けたとき、「回復への鍵を手にしてとても満足し、この治癒方法は間違いないと確信した」そうです。
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視覚は、それを通して私たちが世界を経験する主要な感覚の1つです。
しかし、私たちの視覚の質と明瞭さは、知らないうちに、弱まり低下することがあります。
近年は、スマホ・PCなどを至近距離で見続けるため、私たちの目はさらに過酷な状況に置かれ、酷使されています。
このワークショップでは、目を緩めること、楽で努力の要らない見方、よりはっきりと見ることを学びます。
視覚の向上は、体を回す・曲げる・歩くといった、動きにも影響を与えます。
視覚の鋭敏さが向上することで、視覚の助けになるだけでなく、あなたの柔軟さ、整合性、そしてバランスも同様に向上することが分かるでしょう。
私たちは生まれながらに“見ること”ができたわけではありません。
赤ちゃんのころ、環境との関わりの中で、学んで獲得したのです。
ウェバーさんが“見ること”を学び直したように、私たちもフェルデンクライスのレッスンで“見ること”を学び直すことで、視覚の改善だけでなく、体全体や呼吸にも良い影響が期待できます。
<このワークショップで学ぶこと>
●目を動かす筋肉の緊張を下げ、リラックスした目がどんなものかを感じること
※目は神経システム全体の鍵。目が緩むと、神経システム全体がリラックスする。
●ソフトアイ(柔らかい目)によって、視野が広がり、呼吸も楽になること
●あらゆる方向への流れるような目の動きを維持し、視野の中に盲点をつくり出す不要な頑張りを手放すこと
●視覚が改善すると、体の柔軟さ、整合性、バランスも向上すること
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【内容】 ウェバーさん(7レッスン)とフェルデンクライス博士の1レッスン
・レッスン1 「自分の目と自分自身」
・レッスン2 「目をリラックスさせる」
・レッスン3 「見るために呼吸する」
・レッスン4 「楽に見る」
・レッスン5 「ねらいを高める」
・レッスン6 「深く見る」
・レッスン7 「視覚を統合する」
・レッスン8 フェルデンクライス博士の元のレッスン